医学・くすり書店

脳外科医、放射線科医、病理医の合作。診断部分が特にGood
主要な脳疾患について、画像所見と手術所見と病理所見を並べて比較しつつ、解説をした書です。見開き2?4ページで1疾患の構成になっています。執筆陣が豪華です。 メインは画像診断であり、CTとMRIを中心に、診断に役立つ特徴的な所見が書かれています。他の疾患との鑑別点の記載は、他書にはないポイントも多く書かれており、分量はそう多くないものの、役立ちます。 手術所見は、あっても数行の記述のみで、極めて簡潔です。術中写真もおまけ程度で、手術に対する理解はあまり深まりません。 病理所見は、こちらも、あまり深入りせず、簡潔に書かれており、その疾患で見られる典型像・特徴的な所見が、効率よく学べる様になっています。 278p, 8085円. 12h.
新しいタイプの脳MRIの教科書
放射線科の教科書をよむとき病理の用語はよくお目にかかるが、わかったようでわかっていないことが多い。いちから病理をまなぶのもおっくうだが、この本では病理初心者でも分かりやすく、MRIの信号の意味するところを病理所見から推察することができて面白い。

見開きで見やすく、文字数を最低限に押さえてあるところが大変によいと思う。　なかなか唸らせてくれる企画だ。

ていねい、親切な本
二重造影を産み育てた医師団の代表的存在である著者による、談話体で書かれた、非常に親しみやすい胃X線検査の解説書。長年経験を積み重ねた者でなければ述べ得ない、説得力ある説明が随所にちりばめられ、楽しさと奥の深さを兼ね備えた、滅多にない本である。

ところで、早期胃癌の診断基準では、どうしてリンパ節転移の有無を問わないことになっているのであろうか。こんなことにも明瞭に詳しく答えてある点、この本の親切さ、味わい深さが推し量られよう（cf. p.63）。