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[ 単行本 ]
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牛乳の未来
・野原 由香利
【講談社】
発売日: 2004-04
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 在庫切れ
中古価格: 219円〜
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・野原 由香利
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カスタマー平均評価: 4
これだけで判断するのは 主流とは別のやり方を実践している酪農家を聞き書きの形で掘り下げていきます。もちろん負の部分も他の人への聞き書きでバランスをとっているようですが、両者とも定性的な表現にとどまっているため本当のところはどうなのか判断しづらい。この本だけで判断するのは危険で、他の酪農関連の本とあわせ読んでみるべきでしょうね。
素人が知らないことを書くと害を流す 著者は酪農および人類の農業史にまったく知識を持たない人であることは、一読すればすぐ分かる。しかも彼女が取材の対象としている酪農家は酪農のプロから見ると「困った」人たちという位置づけになる。
三友氏などは酪農界に大きな害毒を流したといって差し支えない。本人の酪農は貧弱で科学とはまったく縁のない代物であり、乳質が悪いので農協も困り果てている。脱都会派であり、口が達者だが酪農の腕前は素人同然である。規模縮小、乳量低下を主張するが、自分が乳量を高めることが出来ないだけである。しかし、自分はかつて組合長をやっていたので、それでも給料があるから食っていけた。それをマイペースと称して講演して歩くので各地で負債を償還できないで倒産する酪農家が続出した。こういうタイプには新聞やテレビが無知のために食いつくので、被害は増幅する。このタイプに野原さんのように善意だが無知な人はすぐに騙されるのである。この本に登場するような酪農家は自分がひっそりと好きなようにしていれば罪がないが、アイデンティティに自信がないので、他の酪農を非難し始める。
日本の酪農の本流は科学的、経済合理的な営農で、安全で価格の合理的な牛乳を生産している。野原さんの本や、彼女に入れ知恵している酪農家の発言は、悠久のインダス河に放尿するようなもので、矮小で醜い。
学ぶところ、多し 本書は、野原由香利さんが聞き書きにより、斉藤晶さん、松岩達さん、吉川友二さん、新村浩隆さん、足寄町放牧酪農研究会、三友盛行さんら、北海道の放牧酪農家達を巡り、題目そのままの『牛乳の未来』を考えた本である。 登場する話し手は、既に自著も出している方もいるが、(文面からは質問は割愛されているとはいえ、)質問に応える形なので、また別の側面が語られているし、聞き書きの間に入っている著者の要を得た酪農界の資料の配列もいい。 本書の著者は斉藤牧場に魅せられ、それを聞き書きとし、賞をもらった後で、ふと、なぜこんなにも良い牧場が広まらないのか、という疑問を持ち、それを紹介された酪農家の行く先々で考えている。そして、確かにそこでは様々な登場人物が、別の角度から、斉藤牧場の死角を指摘しており、それぞれに自身の立脚点があり、説得力がある。それでも最後に斉藤牧場に戻ってくる著者は、やっぱりその目前にあるものに感動してしまう。その結論を早急に出さず、今、感じたことをそのままに、素直に書いているのが寧ろ良い。 また各章に登場する登場人物たちも、何もこの質問の応答者にばかりなっているわけではなく、皆それぞれにヴァイタリティーと、それに基づく落ち着いた酪農の理念と未来への夢を展開する。本の中にもそうした指摘があるが、どの村でもそこに1人や2人、こうした人はいるものだが、こうした一人一人の姿は、なかなかマスメディアのなかで伝わってこないのが現状であろう。場所は北海道だが、自分の近くにもこんな酪農家さんがいないかな、と探してみたくなる本であった。
お勧めします。 本書は山地酪農というエコロジカルな酪農を営んでいる斉藤晶氏を中心に、 現代の酪農が抱える問題をつつましくも勇敢に乗り越えようとしている 酪農家を追ったノンフィクションである。 酪農という題材を元に、 資本主義社会の低コスト至上主義があらゆる場面で生み出している、 「物」の品質の低下とそれに伴う犠牲が鋭く描き出されている。 BSEを発生させた原因はそもそもどこにあったのか? 安価な商品を提供、購買できればそれでよしとする、 私達人間にもはや可能性は残されていないのか? 酪農の厳しい現実は決して楽観できないが、 本書に登場する酪農家達はみんな幸せそうである。 何が彼らに幸福をもたらしているのか? 読んでいる者にまで幸福感をもたらす 彼らの生き方は酪農だけではなく、 加速し続ける資本主義社会の弊害に対する一つの打開策を提示している。 インタヴューは聞き書きという新しいスタイルで再現されており、 読んでいると話し手から直接語りかけられているかのような臨場感を覚えた。 話し方や方言から個性が浮かび上がってくると 理念や生き方まで話し方に表れているように感じられるのも面白かった。
新しい酪農の夢を 野原 由香利さんが、数人の新しい酪農家に聞いた未来の酪農のあり方についてのレポートです。始めは斉藤さんという山地に牛を放牧して、雑草地を長い期間かけて牧草地にする話です。 私は、他の酪農家が放牧してマイペースで乳牛をのんびり世話をして、生活を楽しんでいる様子に感心心しました。自分達の生活を楽しみながら、美味しい牛乳を作っている姿に感動しました。 お話を聞いてまとめたもので、とても読み易いです。 多くの方に読んでいただいて、日本酪農の問題点と未来について考えて頂きたいと思います。
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[ 新書 ]
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もう牛を食べても安心か (文春新書)
・福岡 伸一
【文藝春秋】
発売日: 2004-12
参考価格: 756 円(税込)
販売価格: 756 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 199円〜
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・福岡 伸一
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カスタマー平均評価: 4
牛のみならず、科学への興味を満足させる。 私は幼い頃、教科書のダブルスタンダードに悩んだ。同じ科学の教科書だ。もうちょっと子供向けの文書だったが、大体次のようなことが書いてあった。
・細胞は生き物の最小単位で、膜で包まれていて真ん中には核があります。
・すべての物質は元素からできており、これ以上分けることができないものです。
どっちが一番小さいんだよ!世界の中で一番小さいのはどっちなんだよ!と幼い私は悩んで教科書を何度か読み返した。すると文書の中で、「生き物の最小単位」と「物質」とが違うことに気付き、「じゃあ細胞は元素から出来ているんだな」と科学の先生に噛み付いたが科学の先生はうまく説明してくれなかった記憶がある。そして教科書や参考書を調べまわっても、細胞と元素との関係を記した記述はなかった。
時は数十年経ち、私の中では「細胞は元素で出来ているはず、焼いたらこげるし人間は水で出来ているというからH, O, Cあたりでできているんちゃうやろか」というレベルの推測のままこの本を読んだ。
過去の私の持っていた認識について、もっと衝撃的なことが書いてあった。
「代謝回転は、細胞レベルではなく、その細胞を構成している分子のレベルで絶え間なく生起し続けているのだ」
確かに細胞は分裂して増殖していき古くなったら死ぬ。でもその細胞自体が常に作り替えられている!
このショッキングな事実は、化学の授業で習った同位体を元に僅か数ページで平易に解説されてしまった。
高校までならってきた物理、化学の知識を借りて読むとなおさらおもしろい本であり、敢えて言えばこのような平易かつ分かりやすい教科書があれば自分が理系の道を捨てることはなかったのではないかと思う。
ただ、シェーンハイマーの個人的な生い立ちにまでページを割く必要があったのかが疑問なので4つ★。
狂牛病発生までのドキュメンタリーです まずこの本を読む前に著者の「生物と無生物のあいだ」を読まれることをお勧めします。
本書内でも触れられている「動的平衡」やその発見の歴史などがより詳しく書かれているので、
より良い理解を得られることでしょう。
さて、本書ですがタイトルは著者の希望通りだったかどうかは疑問です。
当時の政治的懸念事項であった狂牛病をタイトルにつけることによって
売り上げを伸ばそうとした出版社側の憶測を感じます。
本書は確かに狂牛病をテーマにした本ですが、
その内容は分子生物学を学ぶにあたって避けては通れない、
政治的・倫理的な問題を実にうまく提起しています。
狂牛病発生までの過程をドキュメンタリー的に追跡することによって、
人間が犯してきたおろかな間違いや判断を指摘しています。
もちろん著者の意見が読者の賛同を得られるかどうかはわかりませんが、
私は納得・賛同します。
今日、どうして狂牛病が人類に脅威を及ぼすような世界になったのか?を
著者のわかりやすく、テンポの良い日本語を通して考えてみてください。
世界観がひっくり返される本 人間は何故、タンパク質を摂取し続けなければ
ならないのか?
食物を消化するとは、どんな意味をもった行為
なのか?
これらの問いへのアプローチがスリリング!!
そして、生物とはタンパク質の循環・流れの
中にある「淀み」である、という考え方が
紹介されています。
本書で書かれていることが、「本当」であるか
否かは判断できないのですが、
考え方、物の見方としては、
かなり衝撃的で、世界観がひっくり返される
といっても過言ではありません。
自分は食べません 松永和紀氏の食品報道に関する一連の著作や中西準子氏らのリスク
評価の著作を読んで、BSE問題については「全頭検査なんて無駄なん
じゃねぇの?そうそうヘビーなリスクでもねぇし、コストがでけぇよ」
とか思ってました。
あら、でも、BSEに関しては、そうした冷静なリスク評価ができるほど
には、いろんなことが解明されているわけじゃなかったんですね。
うひー。
知りませんでした。さー、どーなんでしょ??
さて、そうした具体的な研究のアウトプットの基礎となる理屈はどうか
といえば、還元論ではなく物的に構造化された相互関係が問題にされて
いて、いってみれば、形相的な同一性に探求の照準が絞られていまして、
自分の立場としては非常に近しいものを感じつつ、実験の設計や実験そ
のものの技術的な可能性評価、および実験結果の評価に、どう適用して
いくのか確実ではない部分が多いようにも思われ、激しく保留です。
一方、BSEの病理学的論争の背景に隠れて、その英国における蔓延には、
非常に杜撰でお粗末な社会的プロセスがあったわけで、そう言われてみれ
ば、そりゃリスク評価以前の話しだよね、とは思いました。
昨今の食品偽装報道を見ても、どーも、冷静な科学的根拠に基づいたリス
ク評価よりも、もっと当たり前の社会的プロセスに不備があるっぽいので、
やっぱり牛はまだ危険だろ、と思うことにします。
生きているとはどういうことか、人間とは何か 「もう牛を食べても安心か」という問いに対しては、この本は、「大丈夫かどうかわからない、つまり安心ではない」と答えているだけですが、その問に対して答える過程で、「生きているとはどういうことか」「人間とは何か」という深淵な問いに答えてしまっている驚異の本です。福岡先生は、「生きているとはどういうことか」という問いには、「タンパク質の動的平衡状態そのものが"生きている"ということと同義であるp.69」と回答し、「人間とは何か」という問いに対しては、「分子のレベル、原紙のレベルでは、私たちの身体は数時間のうちに入れ換わっており、「実体」と呼べるものは何も無い。そこにあるのは流れだけなのである。P.56」「記憶とは、一言で言えば、ある特別な体験に際して、脳の神経細胞ネットワークの中を駆けめぐった電気信号の流路のパターンが保持されたものだということだ。p.140」と答え、人間とは「分子・原子と電気信号の流れ」なのだと説明されています。福岡先生は、その「流れ」を壊すとして、遺伝子組み換え、臓器移植を批判しています。これだけ科学的かつ根本的な「遺伝子組み換え」に対する反論は拝見したことがありません。遺伝子組み換え反対運動家は研究者を「悪魔」と罵るのではなく、こういう本を読んで冷静に科学的に説得力を持った意見を言って欲しいです。また、これだけ体系だった無神論的生命論も希だと思います。内田樹先生の「私家版・ユダヤ文化論」の注で引用文献とされていたので読みましたが、思わぬ衝撃本に巡り会ってしまいました。キリスト教徒で遺伝仕組み換え賛成の私としては、人に勧めるのは気が進みませんが、やはり多くの人に読んでもらいたい本です。
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[ 単行本 ]
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ペットの病気小百科―犬・猫・小鳥・観賞魚・小動物 (Ai‐books)
・高橋 強
【日本文芸社】
発売日: 1984-12
参考価格: 897 円(税込)
販売価格: 在庫切れ
中古価格: 190円〜
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・高橋 強
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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おとなしい豚―獣医がゆく
・宮田 和彦
【健友館】
発売日: 2000-12
参考価格: 1,400 円(税込)
販売価格: 1,400 円(税込)
Amazonポイント: 14 pt
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 185円〜
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・宮田 和彦
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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ボンボン・マルコスのイヌ―ペット病のすべて
・藤田 紘一郎
【ルック】
発売日: 1996-04
参考価格: 1,835 円(税込)
販売価格: 1,835 円(税込)
Amazonポイント: 18 pt
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 179円〜
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・藤田 紘一郎
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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ありがとう、アルフ―北の動物病院から
・中尾 喜一
【文春ネスコ】
発売日: 2004-09
参考価格: 1,260 円(税込)
販売価格: 1,260 円(税込)
Amazonポイント: 12 pt
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 164円〜
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・中尾 喜一
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カスタマー平均評価: 5
もしも、地球上に・・・・? 町の獣医さんの日常、日々考えたことがつづってあります。飼われている動物たちを“うちの子"と表現されている著者の優しい心が伝わってくるようなほのぼのとした内容で、どの話も短く、挿絵も可愛くてたくさんあり、読みやすいエッセイ集でした。著者の飼っている供血犬アルフの病気のところでは、短いコラムなのにいつの間にか「アルフ、がんばれ!」って、心の中で思っていて、ウルウルしていました。 「もしも地球上に動物がいなかったとしたら?」という言葉が掲げられていますが、自分も自分の飼い犬のことをどのくらい考えて、どんな思いを込めて、どのくらい覚悟して飼っているのかなーと、改めて考えさせられました。寂しい時、犬に癒してもらっているけど、短い間しか一緒にいられないんだから、私も自分の犬の癒しの存在になってあげられたら・・・と思いました。
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[ 単行本 ]
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獣医師になるには (なるにはBOOKS)
・井上 こみち
【ぺりかん社】
発売日: 2001-02
参考価格: 1,334 円(税込)
販売価格: 1,334 円(税込)
Amazonポイント: 13 pt
( 通常2〜5週間以内に発送 )
中古価格: 169円〜
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・井上 こみち
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カスタマー平均評価: 4.5
いろいろな角度から 小動物診療に限らず、いろいろな角度から獣医師をみる本です。動物病院、水族館、家畜診療センター、動物保護センター、ペットフード会社、さらにはケニアで野生動物を診ている方など、実に多彩な方面で活躍している獣医師の方々の一端をみることができます。「社会の中の獣医師」がどんなものか、どんな使命をもつのかを冷静に伝えようとしている本だと思います。
自分自身は個人的な事情もあって獣医師への道は断念した者なのですが、この本で知ったことは、後悔少ない選択をする上で貴重だったと思います。獣医師を目指している方にはぜひお勧めの本です。
獣医士になろうかと思っている方必見!! この本は私が獣医士になるきっかけとなった バイブル的な本です。獣医士の仕事に携わっている 方々の意見は説得力がありますした。また、かならずしも動物が好きなだけではなく、 本書でかかれているような問題点もわかった上で する仕事だと感じさせられました。それに、 獣医師になる適切なプロセスも書かれていますし、 まさにバイブル的です。 獣医士までの道はまだまだ遠いけれど、 本書が少なくても目標へ突っ走るも のとなったことは確かです。お勧め!
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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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獣医さんにご用心!
・押川 亮一
【JICC出版局】
発売日: 1994-05
参考価格: 1,121 円(税込)
販売価格: 在庫切れ
中古価格: 153円〜
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・押川 亮一
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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狂牛病と人間 (岩波ブックレット)
・山内 一也
【岩波書店】
発売日: 2002-01
参考価格: 504 円(税込)
販売価格: 504 円(税込)
Amazonポイント: 5 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 151円〜
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・山内 一也
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カスタマー平均評価: 3
一般人向けです 他の岩波ブックレットと同様に、一般人向けの内容となってます。専門的な知識をある程度持っている人、もしくはプリオン病について既に詳しい方にはもの足りないと思います。
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[ 単行本 ]
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狂牛病の真実―迫り来る危険
・カーリ ケスター=レッシェ
【インターメディア出版】
発売日: 2001-12
参考価格: 1,365 円(税込)
販売価格: 1,365 円(税込)
Amazonポイント: 13 pt
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 150円〜
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・カーリ ケスター=レッシェ ・Kari K¨oster‐L¨osche
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カスタマー平均評価: 0
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